2011年6月29日水曜日

電子マネーにオープン化の波はやってくるのか

TANAKA Kohji です。
まずは、こちらの記事をご覧ください。
電子マネーの発行主になる意味 その1:退蔵益について
電子マネーの発行主になることによってそれ以上に大きなメリットを得られるからです。
具体的に得られるメリットは以下の3つ。
1.退蔵益の発生
2.前受金による資金繰り改善と運用益発生
3.客単価アップ、再来店率アップ
これはレピカというプリペイドカードをASPで提供し、店舗は安価に利用できるというサービスを提供する会社のCFO加嶋氏のブログ

電子マネーについて、その店舗から見たメリットが非常に良く分かるので、まずはその退蔵益という概念を踏まえたうえで、その先の話を書きたいと思います。

もちろん、わたしは、ユーザー視点の話。
(なので元記事とは立場が異なりますけど)


昔話をすると。
私が学生時代にアルバイトしていたファストフードのお店では、当時ちょうど、プリペイドカードを導入しました。

その導入にあたり、(店舗側の)メリットとして「活用されないお金が7%になる」というのがありました。
この7%という数字ははっきり覚えています。
(ただし上述の電子マネーの退蔵益の率とは違うと思います。20年前の話です)

結局今ではそのカード無くなってしまいましたが。

それでも、お店にとってのメリットが、いかに大きいかということが分かりますよね。
その他上述の記事にあるように、PRやCSR等としても活用できますし。


さてさて。本題。ユーザー視点では。

電子マネーの導入は、まだまだ進んでいるとはいい難い状況です。
携帯電話+電子マネーということで、一時導入率が急増したと思いますが、それもスマートフォンになってやや小休止な印象です。

わたしもまだ電子マネーは利用していません。
便利さは理解しているのですが。

何故か。
不便さも残っているからです。

ずっと以前に電子手帳とよばれるツールがありました。
その後PDAと呼ばれるZaurus等のツールも生まれました。
そこでもっとも使われたのは「スケジュール管理」だったのではないかと思います。
しかし、それらは、いまいち浸透することがありませんでした。

そしてiPhoneが登場し、今ではスケジュール管理を「手帳以外のもの」で行っているという方は多いでしょう。

電子手帳時代と今で、何が変わったのか。
それは、「データの一元管理」です。

PCで入力した予定をiPhoneで確認し、外出先でiPadで入力すると、iPhoneでもPCでも見られる。
つまり、データが同期されていることが重要な訳です。
ひとは可能な限り楽をしたいのです。会社に戻らないと予定が確認できないというのでは、スケジュール管理できているとはいえませんよね。同じように、会社の予定は会社のPCに、自分の個人的な予定は電子手帳に、では、使われないのです。

そして徐々に変わってきました。便利になっても手帳を使い続ける方もいるとは思いますが、それでもこれから増えていくでしょう。手帳を手放す人が。


では、電子マネーはどうか。

まず、銀行口座がばらばらです。
一元管理するサービスはあるものの浸透してはいません。
結果、すべての口座を把握する必要があるのです。

いますか?すべての口座を把握している方。

会社のお金ならともかく、個人のお金を、1円10円の単位で、A銀行にいくら、B銀行にいくら、財布のなかにいくらと把握するのは困難です。

結果として、自分の預金であるにもかかわらず、各口座に使われないお金が存在するのです。

そして電子マネーです。
nanacoだEdyだWAONだSuicaだと、いくらカードがあるんでしょうか。

そして、それらすべてに、退蔵益が存在するのです。
ユーザー視点でいえば、それぞれに退蔵益があるうちは、電子マネーの普及はあり得ません。

今は過渡期です。各社にとって旨味は大きいです。わたしが現金を扱う店舗を経営していれば、いち早く電子マネーやプリペイドカード対応するでしょう。

しかし、電子マネーが一般化するためには、デファクトスタンダードができるか、もしくは、規格がオープン化し、退蔵益の合計が極小化する必要があります。

想像してください。
毎日財布を5つ持たなければならない生活を。
それぞれにいくら入っているかを管理し、資金の移動もできない(もしくは手数料がかかる)
そんなの嫌です(笑)

10年後、不便さから解放された、オープンな電子マネーが普及していることを祈るばかりです。
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2011年6月28日火曜日

AppleTVではないAppleTV(iTV?)は必ず来る(はず)

TANAKA Kohji です。
当ブログでは何度か、AppleがTVを出すだろうという話をしてきました。
Appleが提供予定の次世代TV!?
予想『iTV(iOS搭載TV)にはカメラとFaceTimeを実装する!?』
想像してたのと違う!iTV

AppleがiOS製品を展開していくなかで、ホーム用の製品は外せないだろうと思うからです。
なかでもTVは、家庭用製品の中核的存在になるはずで、「外出先でmacが無くてもiPadがあれば良い」ように、「家でiTV(?)があれば良い」というシーンはいくらでも想像ができます。

また、既存のテレビと、そこにアプリを載せてできることも多そうですし、場合によっては据え置き型のゲーム機は不要になるかもしれませんよね。

そんなことを思いつつ、AppleTVには「そうきたか」という驚きと、半分落胆があったのですが。

投資銀行の米国Piper Jaffrayのアナリスト、ジーン・マンスター(Gene Munster)氏はそう見ている。同氏は、AppleがこうしたTV製品を投入する可能性を2009年から指摘しており、その可能性がいよいよ現実のものになろうとしている(ようだ)。【Fortune報道】アップル・ブランドのTVセットが2012年にも登場?
まあ、難しいこと考えず。
りんごマークのTVが家にどーんと置いてあることを想像してみましょう。
それだけでわくわくしませんか?

というわけで音楽(iPod)→書籍(iPad)→動画(AppleTV)と来た次は、当然TVだと信じてやまないのですが、どうなんでしょうか。
神のみぞ知る、、いや、ジョブズのみぞ知るのです。
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2011年6月27日月曜日

CakePHP2.0勉強会で勉強した

@mon_sat です。
先週土曜に開催したCakePHP2.0勉強会のお話。


もともと今月の初旬に、以前から企図していたCakePHP2.0の勉強会をやろうという話を実現することを、いつものメンバーで決めました。
その後もうひとり手伝っていただくことになり、概ね4名で勉強会を開催することに。

この時点では日程だけ(決めうちで)決めたのみで、会場も、内容も決めていませんでした。
(聴講スタイルではなく、実際に手を動かしてもらうワークショップ形式にすることだけは何となく決まっていましたが)

人数もどれくらい集まるか読めず、こちらの想定では20人を超えるくらいだったので、まずは勉強会の参加者募集サイトATNDに、会場・内容未定のまま、30人定員で告知しました。

その後何人かから会場提供の申し出をいただき、最終的に今回の会場に決まりました。
勉強会で大変なのはやはり会場手配だなと再認識。
(トライコーンさん他、提供の申し出をいただいたみなさま、ありがとうございました)

会場が決まった辺りから申し込みが増えてきて、最終的にはキャンセル待ちの方をどんどん繰り上げていき47人まで増加。(当日キャンセルが出てるため最終40~45人程度)

勉強会の様子は別ブログに書くとして、この規模の勉強会を運営するのは初めてのことで、そこで勉強になったことを書きたいと思います。


勉強会の内容を決める


今回はワークショップの講師を務めた@hiromi2424と、司会をしてもらった@cakephperさん、そして@konsanの4人で運営。

まず弊社の事務所で打ち合わせをして勉強会の概要を決めました。(この時点では場所も決まっていませんでした)

メインであるワークショップの講師は良いとして、その他に、セッション・LT(ライトニングトーク)・事例紹介等を行うことを決定。話をしてもらえる人を募集することに。
最悪集まらなければ自分たちでやることにしたら、結局セッションの発表者が集まらなくて自分たちでやりましたけど(笑)

スケジュールは余裕を持って作成。結局、時間は30分程度押しましたが、質疑応答を無くしたことでオンスケで完了。
手配の行き違いでビール到着が、少しだけ遅れたことが悔やまれます。

当日予期せぬことが起こりがちなので、余裕を持ったスケジュールにしておいて、時間が余った時のネタを決めておくというのが良さそうですね。



懇親会の準備


実は懇親会がメインという位置づけの勉強会でした。ハッシュタグも飲み会用の #cake_beer だし。

以下の理由により、事前払い料金制ということにしました。

  • 酒類・食事類の発注量が読めない(今回は勉強会場で懇親会も実施する)
  • 万が一にも会計がマイナスになることは避けたい(当日の発注追加等で)
  • ATND Payment というPaypalを利用した素敵な事前料金徴収システムがある
ということで、事前料金と当日料金を定め、なるべく事前に申し込めるように設定。
したのですが。
当初勉強会参加者のわりに、なかなか懇親会参加者が集まらなくて冷や冷やしました。

結局事前受付締め切り時点で5割程度。
最終的には75%程度の方が懇親会参加ということで、余裕を持って運営することができました。

ATND Payment は非常にお勧めです。

また、当日申し込みもある程度予想できる場合は、やや多めに発注しておいて、当日現金で申し込んでいただいた分で追加発注をかけるというのが安全ですね。
今回は意外と食事のすすみが遅く、足りないかな?という量でちょうどでした。

そのため追加発注として残しておいた分を二次会費用の足しとして寄付することができました。


コミュニティの雰囲気は運営者ではなく参加者で決まる

今回もっとも勉強になったのはここでした。

もともと運営をした我々はCakePHPのコミュニティで知り合った仲間です。
そして各自が、口にこそ出さないものの「この素晴らしいコミュニティの輪を広げる」ことを願っているのです。

だから「勉強になる」のはもちろんのこと「楽しかった」と言ってもらえるようなそういう勉強会にしたいと、わたしは思っていました。

その結果。
盛況の懇親会に、運営としてではなく、いち参加者として参加しながら思ったことは、「やっぱりCakePHPのコミュニティは素敵だ」ということです。
初めての方が割と多めだったにもかかわらず、最初から和気あいあいとした雰囲気でスタート。
それともみんなお酒が目当てだったのでしょうか(笑)

いやいや。
やはり参加者の方々を含め、言葉には表しにくい、良き雰囲気がありました。
(もちろんなかには雰囲気をつかみづらかった方もいたとは思いますが)

わたし自身が、このコミュニティに参加したことで、多くのことを得られました。
少しでもその恩返しができたなら、この勉強会をやって正解だったと思います。


参加者から発表者・運営者へ

勉強会で勉強ができるのは、運営者の方が多かった。

実際ワークショップは自分でも参加者としてやろうとしたのですが、結果的にそれは敵わず、それどころか後半は講師と一緒に解説をするということになりました。

それでも、自分自身がもっとも勉強になったのは。
やはり自分が発表者としても準備をしたことで、より積極的な姿勢で勉強会に臨めたことにあると思います。

自分で経験したから言えますが、いち参加者よりは、発表者として参加するほうが、段違いに得られるものが大きいです。
LTや事例紹介は、当日何人かの方に、急遽お願いしました。(にもかかわらず、皆が聞きたいようなネタが集まり、驚きましたが)
おそらく発表していただいた方々も感じたと思います。
今回発表されなかった方は、次回ぜひ!

そして、発表者から運営者へ。
Ustream配信をしていただいた @suzuki さんをはじめ多くの方に助けてもらいながら勉強会は幕を閉じました。
もしもっと勉強したいということであれば、運営をしてみるというのも一興ですよ。

というわけで一番得をしたわたしからは以上です。
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2011年6月22日水曜日

みくちゃんとアメンボ #6

TANAKA Kohji です。
今日も最近良く見る夢の話。(設定忘れてるんじゃないかという突っ込みがありましたけど、あくまで夢ですからね。ただ現実と相似形なだけで)
みくちゃんとアメンボ #1
みくちゃんとアメンボ #2
みくちゃんとアメンボ #3
みくちゃんとアメンボ #4
みくちゃんとアメンボ #5

ここで登場人物をおさらい

  • みくちゃん
    • 女の子。小学生くらい?
    • クラスの人気者
    • 遊ぶには「お友達になってね」「いいよ」が必要
    • 交換日記が広まる
    • 「読んだよ」とか返事するのも暗黙のルール
    • 最近は交換日記しなくなった子も増えてきた
  • アメンボちゃん
    • 転校生の女の子。小学生くらい?
    • クラスの人気者
    • 交換日記は誰が見ても良いというルール
    • 「読んだよ」というのも名前の書いた判子をぺたっと押すだけ
  • バーディ君
    • 転校生の男の子。ハーフ。小鳥の飼育係
    • クラスの人気者
    • 友達付き合いはゆるい関係
    • 交換日記も短い。誰が見ても良い
  • バーグ君
    • 転校生の男の子。ハーフ
    • クラスの人気者になってきたかも
    • みくちゃんと同じようなルール「お友達になってね」「いいよ」が必要
    • 交換日記はバーディ君のやつに近いかも
まずは、みくちゃんとアメンボちゃんの交換日記の話から。
(ここからは、ふたりを見て個人的にどうおもったかの話)

みくちゃんのお友達は、何かとっても絆が深い。
他所に浮気をしない感じ。
裏を返せば、今からその輪に加わるのは躊躇われる。

でも別に特段みんな仲が良い訳でもないところが不可解だけど。
ただ、総じて絆が深い。

交換日記は位置づけが微妙になった。
お友達になってしまえば、そこでわざわざ交換日記しなくても良いかな?って感じ。
やることが無くなる人もちらほらいる。

そして重要なことは。
ルールを変えすぎ。

当初、お友達の輪に加わるのは、誰かのお友達でなくてはならなかった。それがいつからか関係なくなった。
最近も「読んだよ」という暗黙のルールができあがる前提となってた「書いた人は誰が読んだか分かる」というのも変更されたみたい。
ルールの変更に、ちょっとポリシーが無い。


一方で、アメンボちゃんのお友達は。
もともとみんな「交換日記をしよう」ということで加わったお友達だから、交換日記は今でも人気。
交換日記の質はお世辞にも良いとは言えないけど(たまに読めなくなっちゃう事件が起こるし)それでも根強い人気がある。不思議。
書かれてる内容は、どれも一緒に見える。交換日記を書く時のお約束が守られていないことも多い。
過去に交換日記を書いていなかった人が、書き始めるのにちょうど良いというイメージ。

そのうえでお友達作りもできる。
どちらかというと、こっちのほうがポイント。
何となくだけど、ゲーム性があるというか。
自分の力で「お友達を増やしていく」という満足感もある。
誰だってお友達が増えると嬉しいよね。
そのためにアメンボちゃんが用意した仕組みも良くできてる。

アメンボちゃんの方が、みくちゃんのやり方よりも、徐々に浸透していくのかな今後は。
ただちょっと。
交換日記を読んでも、何かの役に立つということは少ない。
たぶんそれはこれからもずっと。
変わらない気がする。

困るのは、「交換日記とは、アメンボちゃんのやつがスタンダード」という風潮になること。

というわけで交換日記としてはまああれだけど、お友達作りとしては良い方式。
「お友達を増やしたい」という子は使ってみると良い、と思う。


みくちゃんもアメンボちゃんも、女の子。
一方、バーディ君とバーグ君は、男の子。
ここに大きな違いがあるんだけど、まずはバーディ君とバーグ君の関係から。
つづきはまた。
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2011年6月21日火曜日

みくちゃんとアメンボ #5

TANAKA Kohji です。
みくちゃんとアメンボ #1
みくちゃんとアメンボ #2
みくちゃんとアメンボ #3
みくちゃんとアメンボ #4

当初、この学年の子らは、2学年下の、まきちゃんのことを知らなかった。
いや、知らなかったというのは正確じゃないか。
あまり、気にしていなかったというか。

気づいたら、人気者だったという感じ。

というのも。
ケータイを使って遊ぼうという子が、みくちゃんやアメンボちゃんの学年ではあまりいなかったんだ。
まきちゃんは、ケータイでゲームをしようということで、お友達を作っていった。
「たくさんのゲームが無料で遊べるよ」ってことで、すぐに広まっていった。

上の学年の子の認識はそんなものだった。

でも、違ったんだ。
まきちゃんのやってることも、実はお友達作りだった。
みくちゃんやアメンボちゃんが交換日記を中心にお友達を作っていったのに対し、まきちゃんはゲームだった。

自分をゲームの中のキャラクターにして、キャラクター同士が交流するという、現実とゲームの間くらいの遊びが流行った。
ゲームの中でお友達の家に遊びにいったりする。
自分の部屋も自由に作れるんだ。

最初にお小遣いをもらって、それでその世界の家具とか洋服とかを買う。
部屋や自分をキレイに着飾って、そしてお友達を増やしていく。
なかには、最初に貰うお小遣いでは足りないから、本当のおかねで買うという子もいた。それもひとりやふたりじゃない。

実はまきちゃんにはおかねがたくさん入った。

まきちゃんの提示する遊びでどんどんお友達が増えていって、その世界にはまっていった。
そうして多くの子が、本当のおかねを払っていったんだ。まきちゃんに。

ここが、みくちゃんやアメンボちゃんと違うところだった。
もちろん、バーディ君やバーグ君とも違うところだった。

みくちゃんやアメンボちゃんはケータイが、その学年の子の必須アイテムだと知ってるから、ケータイでも交換日記をできるようにした。
だからそこそこ人気もあった。

それでも、まきちゃんのようには、たくさんのおかねを集めることはなかったんだ。

ここで3人の関係を整理すると。
みくちゃんは、お友達作り自体を目的として、友達の輪を広げていった。交換日記はあくまでお友達と繋がるための手段という感じ。
アメンボちゃんは、まず、交換日記をしようということを言った。そして、それを使ってお友達作りもできるよということで広まっていったんだ。
どちらかというとアメンボちゃん方式のほうが自然かもしれない。
お友達作り自体を目的にすると、日記を書かなくなっちゃう子がいても不思議じゃないよね。
あと、濃厚な人間関係に疲れたというのもあるかもしれない。

それに対し、まきちゃんの学年は。
お友達作りの目的もあるし、ゲーム自体が楽しいということもある。
流行るべくして流行ったといっても、決して言い過ぎじゃない。

ただ、このお話の中心である、みくちゃんとアメンボちゃんの学年とは、あまり交わることが無いみたい。使ってる子はそれほど多くないし、多くないから使い始めようというきっかけもなかなかない。

というわけで、いよいよお話は大詰めです。
みくちゃんとアメンボちゃんとバーディ君とバーグ君、それぞれどんな関係性があって、これからどうなりそうなのか。
ここからは個人的な意見として書いていくつもり。
ではでは。
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2011年6月20日月曜日

みくちゃんとアメンボ #4

TANAKA Kohji です。
みくちゃんとアメンボ #1
みくちゃんとアメンボ #2

バーディ君はものすごく人気者になった。
みくちゃんもアメンボちゃんも多くのお友達がいて、それは変わらないんだけど、バーディ君の人気はとどまるところを知らなかった。
何か、学校中でバーディ君の日記のような便せんが回っていた。
タイミングを外して、お友達より遅れて参加した子は、始めるときに「今更だけど、始めます」と書くのが普通になった。なんとなく、乗り遅れた感があったのだろうね。

そんなときに、バーグ君の交換日記が広まったんだ。

バーグ君のは、当初さほど使う人がいなかった。
使いづらいというのもあったし、みくちゃんと同じ形式だから、なかなか使う子が増えないというのもあった。
それでバーグ君は変わっていったんだ。
まず、バーディ君方式を取り入れた。ひとりひとりに、小さな掲示板のようなものを渡して、そこに、バーディ君でやってるような、ライトなことを書けるようにした。

そして、書かれたことに「いいね!」を簡単にいえるようにしたんだ。

これも最初はさほどでもなかったけど、いいねが、書いた子にすぐ伝わるようになってから、このいいねの輪が広がった。

最初に気づいたのは、クラスでも人気の子ら。みくちゃんの交換日記やバーディ君のやつでも、多く読まれている子ら。
その子らが、いいねの楽しさを、みんなに教えていったんだ。

どうやったかって?
それは、ただ、いいね!を伝えていっただけ。片っ端から。
この片っ端からというのが肝。

前述したように、いいねをもらったらすぐに分かる。
だから、いいねは、すればするほど、相手も嬉しい。
それに「同時に」バーグ君の小さな掲示板を使っていると、あ、今いいねって言ってくれたということで、何となく、同じ場所にいるような雰囲気なんだよね。違うクラスの子でも。

みくちゃんのやつ、アメンボちゃんのやつ、バーディ君のやつ。こういうのにすぐに飛びつく子らを「アーリーなんとか」っていうらしいんだけど。

みくちゃんのやつは、その「アーリーなんとか」グループの子らにはもう飽きられていた。
アメンボちゃんのやつは、その「アーリーなんとか」グループの子らは、なぜか利用しない子が多かった。
「アーリーなんとか」グループの子らは、もっぱらバーディ君のやつを使っていたんだけど。
人気の子らが、バーグ君のやつの楽しさを伝染させたので、一気に使う子が増えていったんだ。

今は、バーグ君のやつは、徐々に使う子が増えている感じ。
使い方がよく分からないって言って、戸惑う子も多いんだけど。


そんなみんなのお話。
まだまだ、もう少し詳しく書いていきたいと思う。
みくちゃんはその後どうしたのか、アメンボちゃんはこれからどうなりそうなのか、バーディ君やバーグ君は、これからも人気者であり続けるのか。

この学校の場合、他の学校とは違って、ある特徴があった。
それはケータイと呼ばれる携帯電話。学校内のほとんどの子が持っていたし、低学年を中心によく使われていたんだ。
そのケータイが大好きな、まきちゃん、という子の話。
その子の話をしてから続きを書いていこうと思う。
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2011年6月19日日曜日

みくちゃんとアメンボ #3

TANAKA Kohji です。
みくちゃんとアメンボ #1
みくちゃんとアメンボ #2

みくちゃんとアメンボちゃんは、友達がたくさんいます。
どちらも交換日記が人気ですが、ふたりのやってることが違うのです。

そんなとき、ふたりの転校生が来ました。外国から。
そのひとりが、後に小鳥の飼育係になる子。バーディ君。

バーディ君はとてもフランクだった。
友達付き合いもゆるい。
「友達になってね」「いいよ」は要らない。
そして交換日記も、もっとライトな感じ。
休み時間でもいつでも書けるように、小さな便せんだけにした。

それに思ってることを、ちょこっと書くだけ。
読むのも簡単で、読みたい人が読むだけ。
そんな新しい交換日記。交換しないから、交換日記でもないけど。
「読んだよ」とか「面白いね」とかも、自分の便せんに書けば良いんだ。
他の人の文章を「面白い」といって他の人に紹介することもできるようになった。
これで新しい友達が増えていくから面白い。

ただ、友達関係になる訳じゃないから、面白い日記を書く人は、たくさんの人に読まれることになる。たくさんの人に読まれてるからといって、たくさんの人と友達関係になる必要はない。
だから、みくちゃんやアメンボちゃんのように、友達の輪の中心の人が書く日記は、他のクラスの人も含めて多くの人が読んでる。

そして、他のクラスの人気者のお友達の日記を見つけるのも簡単になったし、読むこともできる。

長い日記を書くのが苦手な子も、便せんに書く程度ならってことで、これまで交換日記をやらなかったお友達もはじめるようになった。

そしてこの、ライトな輪が広がっていったんだ。
バーディ君はものすごく有名になった。
じっさい、長い日記を書くことを止める子もいたみたいだし。だって簡単だったから、こっちのほうが。

もしかしたらみくちゃんがやっていた「友達になろう」「いいよ」というルールが嫌になっちゃた子が多かったのかもしれないね。
友達にしか日記を見られないというのは良いんだけど、アメンボちゃんの交換日記みたいに、いろんな人に見せるような、そういうほうが好きなお友達も増えてきたのかもしれない。

このライトな日記は、みくちゃんもアメンボちゃんも真似をすることになった。
でもあまり広まらなかったかも。
バーディ君のがあったからね。
同じことをしても仕方が無かったんだ。

あと、もしかしたら、そうじゃなくて、そのライトな関係性の方が、クラスの皆は求めていたのかもしれない。

そんなバーディ君が、今は一番人気に見える。

そして、もうひとりの転校生。
青い目をした男の子。
サッカーとハンバーグが好きな男の子。
バーグ君。

この子は、みくちゃんと似ていた。
だから最初は人気が無かったんだ。

というわけで次回はバーグ君のお話をするね。
みくちゃんとアメンボ #4
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