みくちゃんとアメンボ #1
みくちゃんとアメンボ #2
バーディ君はものすごく人気者になった。
みくちゃんもアメンボちゃんも多くのお友達がいて、それは変わらないんだけど、バーディ君の人気はとどまるところを知らなかった。
何か、学校中でバーディ君の日記のような便せんが回っていた。
タイミングを外して、お友達より遅れて参加した子は、始めるときに「今更だけど、始めます」と書くのが普通になった。なんとなく、乗り遅れた感があったのだろうね。
そんなときに、バーグ君の交換日記が広まったんだ。
バーグ君のは、当初さほど使う人がいなかった。
使いづらいというのもあったし、みくちゃんと同じ形式だから、なかなか使う子が増えないというのもあった。
それでバーグ君は変わっていったんだ。
まず、バーディ君方式を取り入れた。ひとりひとりに、小さな掲示板のようなものを渡して、そこに、バーディ君でやってるような、ライトなことを書けるようにした。
そして、書かれたことに「いいね!」を簡単にいえるようにしたんだ。
これも最初はさほどでもなかったけど、いいねが、書いた子にすぐ伝わるようになってから、このいいねの輪が広がった。
最初に気づいたのは、クラスでも人気の子ら。みくちゃんの交換日記やバーディ君のやつでも、多く読まれている子ら。
その子らが、いいねの楽しさを、みんなに教えていったんだ。
どうやったかって?
それは、ただ、いいね!を伝えていっただけ。片っ端から。
この片っ端からというのが肝。
前述したように、いいねをもらったらすぐに分かる。
だから、いいねは、すればするほど、相手も嬉しい。
それに「同時に」バーグ君の小さな掲示板を使っていると、あ、今いいねって言ってくれたということで、何となく、同じ場所にいるような雰囲気なんだよね。違うクラスの子でも。
みくちゃんのやつ、アメンボちゃんのやつ、バーディ君のやつ。こういうのにすぐに飛びつく子らを「アーリーなんとか」っていうらしいんだけど。
みくちゃんのやつは、その「アーリーなんとか」グループの子らにはもう飽きられていた。
アメンボちゃんのやつは、その「アーリーなんとか」グループの子らは、なぜか利用しない子が多かった。
「アーリーなんとか」グループの子らは、もっぱらバーディ君のやつを使っていたんだけど。
人気の子らが、バーグ君のやつの楽しさを伝染させたので、一気に使う子が増えていったんだ。
今は、バーグ君のやつは、徐々に使う子が増えている感じ。
使い方がよく分からないって言って、戸惑う子も多いんだけど。
そんなみんなのお話。
まだまだ、もう少し詳しく書いていきたいと思う。
みくちゃんはその後どうしたのか、アメンボちゃんはこれからどうなりそうなのか、バーディ君やバーグ君は、これからも人気者であり続けるのか。
この学校の場合、他の学校とは違って、ある特徴があった。
それはケータイと呼ばれる携帯電話。学校内のほとんどの子が持っていたし、低学年を中心によく使われていたんだ。
そのケータイが大好きな、まきちゃん、という子の話。
その子の話をしてから続きを書いていこうと思う。