2011年6月18日土曜日

みくちゃんとアメンボ #2

TANAKA Kohji です。
みくちゃんとアメンボの話の続き。

みくちゃんほどではないけど、アメンボちゃんもすぐに人気者になっていった。
アメンボちゃんも交換日記が好きだった。

ふたりは似てるんだけど決定的な違いがあって。
みくちゃんは、あくまで、友達を増やすために交換日記をやっていた。だから交換日記はお友達にしか見せないというのが何となく決まっていた。実際見せないお友達が多かった。
一方、アメンボちゃんの交換日記は、誰でも見ても良いよというルールだった。ルールというか、ルールがなかったんだ。お友達じゃないと見てはいけないという。

みくちゃんの交換日記とは違って、誰でも読める場所にも置いてある。

だから他のクラスの子が、見にくることもあった。

交換日記がきっかけでお友達になることもあるから、アメンボちゃんの交換日記を通じて友達が増えた子もいた。

他にも違いがあった。
「読んだよ」とか「面白いね」ということを書いてあげるというルールもなかった。

一部にはそれを煩わしいと感じる子もいたんだよね。

そのかわり、もちろん面白いと思った時は「面白いね」と書いてあげるし、「読んだよ」というのも名前の書いた判子をぺたっと押すだけで良かった。はんこを押すだけだから、簡単だし、似顔絵入りのはんこは、アメンボちゃんが配っていたからみんな持ってる。

気楽だからすぐに広まったんだ。


そして、みくちゃんの交換日記とアメンボちゃんの交換日記を両方やる子もいたんだけど、結局どちらか片方しか書かないお友達の方が増えてきた。

みくちゃんにしたら面白くない。

そんなとき。
また転校生がくるんだ。

それもふたり。

しかもふたりともハーフだった。

そんなわけで続きはまた次回。
みくちゃんとアメンボ #3
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